建築CGを制作されている方は樹木素材を使うことがあると思います。
自分でも街を歩いていると、この樹木使えそうだな
と撮りためた写真があるのではないでしょうか。
しかし切り抜きは面倒くさいなと思っているあなた、ぜひ切り抜いてみましょう。
樹木素材は使い回しが効くという性質がある
樹木素材は使い回しが効きますので
ほとんどの制作者はストックしていると思います。
アトリエブラウンは樹木無料素材を配布していますので
それを利用している方は多いと思います。
無料素材にない素材を使いたいとき
購入するのであれば 樹木素材.com
または他サイトを利用しているかと思います。
しかしそれらのサイトに行っても自分のイメージする樹木素材がなかったらどうしますか?
使うときに切り抜いているヒマはないので素材を作っておく
たとえば沖縄のパース屋さんが地元特有の樹木を入れたいと思ったとき、
樹木素材屋で手に入りません。
「例えば」の話なのでご了承ください。
沖縄の人は別にそこまで特殊な樹木が必要としていないと思います。
そういう時は自分で用意するしかありません。
上の画像のように黄色の花の沖縄にしかないような樹木だったりします。
周りにあまり建物がない場合、
できるだけ空がバックになるアングルを探します。
逆光になるようでしたら厳しいです。
できたら雲がないと後の処理が楽です。
真っ青の青空だったら一発で切り抜けますから。
1.Photoshopの自動選択ツールを使う
Photoshopで撮影した写真を開きます。
自動選択ツールで空やいらないエリアの色を選択します。
- 隣接のチェックを外すこと
- 許容値を30くらいにする
できるだけ選択回数を少なく選択した方がうまくいきます。
私は多くても3〜4回にします。
そうしないとボロボロになってくることがありますから。
2.Photoshopで選択範囲を反転する
Photoshopの上のメニューバー /選択範囲 /選択範囲を反転 で選択範囲を反転します。
「command + shift + I 」のキーボードショートカットキーを使うと早くできます。
3.Photoshopで選択範囲の調整をする
Photoshopの上のメニューバー /選択範囲 /選択とマスク を選びます。
選択とマスクは自動選択ツールにすると上のメニューにもボタンが出てきますのでそちらが便利です。
元の写真の画像解像度にもよるので数値はその都度調整してください。
合成用の素材を作っているわけですからカチッと切り抜かないで
「滑らかに」と「ぼかし」を入れることによって
きわが馴染みやすい素材となります。
下に「出力設定」がありますのでマスク付きのレイヤーにするのか
切り抜かれた新規レイヤーにするのかを選択します。
次の作業かありますので切り抜かれた新規レイヤーにするのがオススメです。
4.Photoshopの投げ縄ツールで余分な部分を削除します
5.切り抜き完成画像
一部の枝と花を投げ縄ツールで選択し、command + J で別レイヤーを作ります。
枝ぶりの寂しいところに移動、変形し、全体を見てバランスの良い樹木にします。
レイヤーは統合せずPhotoshop形式で保存しておいてあとで編集できるようにしておきます。
背景を透明にした状態で、PNG形式で別名で保存します。
PNG形式はPhotoshop形式よりも軽いのでオススメです。
PNG画像を仕事で使ってください。
できれば枝の位置を変えて3種類くらいの微妙に違う樹木を作っておくと便利です。
まとめ
Photoshopの歴史の中で選択のマスクを調整できるようになったのはすごいことです。
なぜなら誰でもそこそこ綺麗な切抜き素材ができるということなのです。
この黄色い花の樹木も15分くらいで終わる作業です。
建築パース制作者は忙しいとは思いますが、
5月などの新緑の時期に樹木を撮りためてみませんか。
そして仕事の合間に自分だけの樹木素材を作っておくのはメリットがあります。
販売されているものだけでは足りない場合がありますから。
ただ、背景がごちゃごちゃしている樹木は
拡大しながら気長に切り抜いてください。
毎日少しづつ「習慣」にすれば気がつけば樹木素材が大量になっていて
パース屋やめて
樹木素材屋ができるかもしれませんね。
(冗談ですが)