アトリエブラウンではPhotogrammetry(フォトグラメトリ )によって作った人物データを販売予定です。
フォトグラメトリ とは何かを簡単に説明します
まず対象物(人やモノ)を多方向から撮影します。
複数のデジタル写真をコンピュータで画像解析し、三次元のデータに変換するプロセスを指します。
動かないモノでしたら回転台に置いて一台のカメラで撮影するということができます。
人間は回転させて撮影するというのが難しいです。 微妙に動いてしまうからです。
まばたきや表情をずっとキープできませんよね。
そこで一瞬に撮影するには100台前後のカメラで撮影します。
100台のカメラがあるスタジオで撮影する
個人ではとても用意できないのでフォトグラメトリ のスタジオで撮っていただきます。
一般の人も見たことがあると思いますが、
3Dプリンターをやっている店ではこの装置があります。
大手ゲームメーカーでは自前でスタジオを持っているようです。
- 100台の一眼レフデジタルカメラを用意するのはすごい!
- それをつなげて同時シャッターを押せるようにするのはすごい!
- 100台の対象物への向きとピントを合わせなけれないけない手間がすごい!
私はひそかにフォトグラメトリ のスタジオを尊敬しています。
撮影した写真をソフトで3Dにする
フォトグラメトリ のソフトはいくつかあります。
画像はMetashapeというソフトを使っていますがアトリエブラウンではReality Captureを使うことが多くなりました。
複数写真を読み込むのを含め4〜5段階の工程を踏まなければ3Dになってくれません。
あっという間にはできないということです。
1.写真のアライメント
2.ポイントクラウドの生成
3.メッシュ生成
4.テクスチャ作成
こんな感じです。 これはパソコンのグラボやCPUによるのでしょうが、性能低いパソコンで計算させると2〜3時間かかることがあります。
私の最近買ったPCではトータル15分くらいでしょうか。
3Dにしてからの工程が大変
画像は3つのフォトグラメトリ のソフトを比べたものですが、
前出のソフトで計算させただけではこのレベルのボロが目立つ3Dデータなのです。
それをツルツルにし、かけた部分を補うのはZBrushというソフトです。
指や耳が欠けていたりすると復元するのにデッサン力か必要だったりします。
綺麗な形に整え、ポリゴン数も制御し、テクスチャをラップし直し、
テクスチャの不具合を修正して完成です。
結局フォトグラメトリ は有望なのか
今のところ、ゲーム業界、3Dプリンターでフォトグラメトリ が取り入れられています。
建築業界では日本人データが手に入らないということでニッチな市場は存在するはずです。
ただ、きれいなフォトグラメトリ 3Dを作ろうとしたら結構な時間がかかるということです。
ちまたに置いてあるようなフォトグラメトリ データは計算させただけのボロボロポリゴンだったりします。
趣味でやろうとするなら、小さな回転台か自分が回るかして一台の一眼レフでできなくはないです。
私が思うにまだフォトグラメトリ 創世期で、そのうちもっと簡単にきれいなものが作れる時代になるに違いないでしょう。
100台もカメラなど用意しなくて、数枚写したらAIが全部きれいにやってくれるとか、ね。